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つり通信

海洋フォトジャーナリスト豊田直之が、サカナ達の優雅な姿と共に、海と釣りへの深い想いを語ります。

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2008年6月30日(月)

二十八話 極悪顔のにくめない奴 カサゴ

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サカナの顔は誰がデザインしたのだろう?  もちろんいるとすれば「神」なのだろうけど…。

しかし、カサゴの顔を悪人面にする必要はあったのだろうか?  
オニカサゴの超極悪イメージまでは行かないものの、顔にいくつもの棘があり、眼には瞳の周りに金色のリング、大きな口、どこからどう見てもいかつい顔で、いかにも怖そうな顔である。
だが、実際に釣りあげてみれば、結構かわいかったりするもの。よく見ると眼はクリッとしていて、口を開けたりすると、それなりに愛嬌があったりもする。

ただ気をつけなければならないのは、鋭い棘に刺されないようにすること
オニカサゴの場合はヒレの棘に猛毒の毒腺があるが、カサゴの場合は毒はないとされている
とは言え、刺されるとそれなりに痛いので、まずは刺されないようにすることが大切。
サカナを持つときは下アゴを持つとか、メゴチバサミのようなもので持つ、タオルなどでつかむなどした方がいいだろう。

カサゴ釣りのシーズンは周年だが、ちょうど初夏から夏にかけてがベストシーズン。
船釣りではもちろんのこと、磯釣り、ソルトルアーと、幅広いターゲット層がある人気者だ。

夏場は、夜釣りなどでも釣れることもあり、一般的には夜行性のサカナとしても知られている。
だが、よく言われる夜行性というのが、どれほどの夜行性なのかは意外と知られていない。
まぁ人間でも、昼間は寝ていて、夕方から夜に活動している夜行性のライフサイクルを送っている人も少なくない。それと同じように夜行性のサカナが一晩中活動しているというイメージを持っているとすればそれは間違いだ。

カサゴは確かに夜も釣れることがあり、間違いなく夜間も摂餌行動をとる時間帯は存在する。しかし、夜間すべての時間活動しているのではなく、寝ている時間の方が多いようなのである。

ボクが夜間海に潜って見たカサゴは、岩の上でじっとしていた。写真を撮るために強力なストロボを浴びせようが逃げない。死んでいるのかと触ると、あわてて逃げる始末。
しかも逃げ帰ろうと振り向いたときにアゴを思いっきり岩にぶつけ、よろよろとしながら岩陰に戻った。
どうやら寝ぼけていたようなのだ。怖い顔していても寝ぼける。なんともにくめない奴なのである。

(次回の予定はカサゴの料理。15日に更新予定です)

豊田直之プロフィール

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