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2008年1月 8日(火)
十話 本物は誰だ? オニカサゴ
朝晩の冷え込みがきつくなればなるほど、夕飯には家族で鍋を囲みたくなる。この時期の鍋の具。それは船釣りをやっている人ならオニカサゴが筆頭に思い浮かぶのではないだろうか?
船釣りで言う「オニカサゴ」は、100~180mだちで釣る赤褐色の棘々したカサゴの仲間の総称だ。
実は、オニカサゴという正式名称のサカナがいる。これはどちらかというとサンゴ礁域の浅いところに棲んでいて、やはり背ビレに猛毒の毒腺を持っている。顔つきや体型も似ているが、サイズは30cmどまりぐらい。船釣りの「オニカサゴ」とは別種である。
では船釣りの「オニカサゴ」とはいったい何者なのだろうか? これまたこの仲間は魚類分類学上でも名称が定まらずぐらぐらとしていたのだが、イズカサゴ、フサカサゴ、コクチフサカサゴの3種を総称して船釣りでは「オニカサゴ」と呼んでいる。この中のイズカサゴを「本鬼(ほんおに)」と呼んでいるのだ。
さて種類のうんちくはここまでにして、問題の毒について話しておこう。今まで話したどの種にも背ビレに猛毒がある。刺されると、特に子供やお年よりは命を落とすこともあるという威力がある。もしも刺されたら、傷口を海水ですぐに洗い、可能ならやけどしない程度のできるだけ熱いお湯に患部をひたす。毒自体がタンパク質系のものなので、熱に当たると固まって毒の広がりを防げるという方法である。いずれにしても、刺されたら病院にいって医師の診察を受けるべきで、その場合は現地の病院のほうが対処法に詳しい場合が多い。
また、刺されないためには、バリバサミとガンガゼバサミを持って生きたい。バリバサミは、同じく毒を持つアイゴ(地方名バリ)をつかむためのもの。これでオニカサゴをはさんでつかむ。ガンガゼバサミはイシダイ釣りでガンガゼというウニの棘を切るためのもの。これでオニカサゴの背ビレを切る。尻ビレや腹ビレには毒はないようだが、棘そのものが鋭いので心配なら切っておいたほうがいいかもしれない。胸ビレは貴重なのでそのままそのまま。胸ビレの件はまた後日。
(次回へつづく)
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