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つり通信

海洋フォトジャーナリスト豊田直之が、サカナ達の優雅な姿と共に、海と釣りへの深い想いを語ります。

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2008年1月22日(火)

十二話 猛毒のヒレとヒレ酒? オニカサゴ

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オニカサゴはとにかく美味い。まず一般鮮魚店などには流通しないから、このサカナを味わおうと思ったら、自分で食材を調達せねばならない。刺身OK、から揚げOK、なべOK。サカナの見かけとは裏腹に、とにかく上品で深みのある美味さなのだ。

オニカサゴが美味いとうなる人は、酒呑みが多いかもしれない。そんな人にうってつけなのがこのサカナの「ヒレ酒」である。「ええっ!?毒のあるヒレの酒?」
大丈夫。毒のないヒレを使う。伊豆の漁師さんに教えていただいたのだが、だまされたと思って一度試してみて欲しい。
ヒレといっても、猛毒のある背ビレではない。必要なのは胸ビレと尾ビレ。これらのヒレを調理するときに根元からスパッと切っておく。このとき、身がごそっとついてこないような部分で切ったほうがいいようだ。かといってあまりにもヒレだけをちぎったような切り方では味が出にくいのだが…。少しだけ身がついている感じが望ましい。

切ったヒレは、まず一回よく真水で洗い、指で擦り取るようにして「ぬめり」とかがついていないようにする。そしてそのヒレをなるべく広げ、立てかけた「まな板」でも、窓ガラスでもいいので、平らな板にはりつけて乾かす。ヒレの表面の水分が飛び、半乾きになったころがベスト。コンロに金網を乗せ、弱火で軽くあぶる。香ばしい香りがしてきたら、人肌よりやや熱めの日本酒熱燗に入れる。いきなり濁ってはくるが、これまたフグのヒレ酒よりも旨いと思えるのだ。すぐに呑まないなら、半乾きの状態で、これを小さなタイプのジップロックに入れて冷凍しておけば、呑みたいときに使える。

あとちなみに毒のある背ビレの扱いだが、猛毒はこのサカナが死んでも威力は衰えない。刺されてとんでもない思いをするよりは、現場で毒ビレを切り落としておくべき。このオニカサゴの1回目にも書いたが、ガンガゼバサミを用意し、サカナはバリバサミではさんで持つか、口に親指を入れて、下あごを持つようにするといい。顔を近づけて切ると、毒液が飛んで目に入ったりする危険性があるので、船べりから手を伸ばし、風上側に自分が位置するようにして切る。まず背ビレの太い棘のヒレ、そして尻ビレの太い棘の部分。ここだけきちんと根元付近から落としておけば、刺されることはない。心配なら、腹ビレの棘の部分も落としておいてもいいだろう。

(次回へつづく)

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