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2012年10月18日(木)

【ゆるゆる釣り部】佐渡島でタコゆすり漁に挑戦 前編
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佐渡島でタコゆすり漁に挑戦 前編

⇒後編はこちら


 さすが佐渡、竹竿でタコが獲れるらしい

9月の21日から24日に掛けて、2年連続2回目の佐渡島観光へといってきた。なんとなく甲子園出場みたいに表現してみたよ。

去年はじめていった佐渡がそれはそれは楽しくて、こりゃ年に一度は、余裕があれば二度は行かねばなるまいと思っていたのである。いっそのこと永住しそうな勢いなのだ。

で、また佐渡に行くにあたって、せっかくだからなにか佐渡らしい生き物を捕まえて食べたいよなとネットで検索していたところ(トキは絶対NGよ)、佐渡島観光協会のサイトで、竹竿を2本使ったタコ獲りの情報を発見。タコ獲り、いいじゃないか。そうそう、そういうのがいいんだよ(居酒屋で気の効いたツマミが出てきたときのように)。

佐渡のタコ獲りは、竹竿の先に付けたビラビラした布切れでタコをおびき寄せ、針を付けたもう一本の竹竿で引っ掛けて獲るという二刀流スタイルらしい。素晴らしい。そういうの大好き。元島民の友人にメールで聞いたところ、なんでも「タコゆすり」とか「タコだまし」とか「タコさびき」とか「タコさすり」とかいう伝統漁だそうで、名前はいろいろだが、そのニュアンスはだいたい同じだ。ちなみに私は去年素潜りの手掴みでタコを一匹捕まえており、佐渡のタコとの相性の良さを感じている。

よし、これはぜひ体験せねばと観光協会に申し込みをしようと思ったのだが、なんと10月からの期間限定プラン。私が佐渡にいくのは9月後半。いっそ佐渡に行く時期をずらそうかとも思ったが、同行者の都合もあるのでそうもいかない。仕方がないので、指導者なしでのタコゆすりに挑戦してみることにした。



 助っ人登場、海野くん!

ということで、佐渡島に予定通り無事到着。友人の編み物作家であるタコヤマさんの素敵な古民家に5人で押しかけて一泊させていただき(友人とかいって、実は友人の友人なので会ったことなかったんだけど)、一息ついた二日目にタコヤマさん家族も一緒にタコとりに挑むというスケジュールだ。目指せ、今夜のタコ食べ放題宴会!

ここで佐渡島の海に詳しくない我々に、強力な助っ人登場。タコヤマさんの友人で、高校卒業後になんやかんやで佐渡島に居着いてしまった海野君だ。彼はすでに防波堤でスミイカ(アオリイカのこと)を狙っているというので、そこに合流させていただく。

初めて会った海野君は、Tシャツにジーンズ、そして頭にタオルをラフに巻き、オレンジのビーチサンダルでエギを投げていた。こりゃタダモノではないなと直感が働く。彼についていけばイカでもタコでも朝飯前だろうと思ったのだが、エギをしゃくるその手つきがどうも怪しい。


Dsc02070 海のスペシャリストだと聞いていたのだが…


 

彼によくよく話を聞いてみると、なんとイカ釣りはこの日が初体験で、地元の中学生二人組を「師匠」と呼び、イカ釣りを習っている最中だったのだ。どうも彼の得意分野は、海に潜って銛で魚を突くことらしい。な、なるほど。ちなみに師匠達は中学校の行事があるからと、これまでに釣った2匹のイカを置いて、どこかへ消えていってしまた。おーい、いかないでー。

ええと、まあまあ不安になってきたよ。



 防波堤からイカが釣れた!

観光協会の方にメールで事前に仕入れた情報によると、タコは夜行性なので、狙うのは夕方以降がオススメらしい。それまでちょっと時間があるので、私も一応持ってきた釣り道具で、関東でいうところのアオリイカ、こっちでいうところのスミイカを狙ってみることにする。


Imgp0726 久しぶりにガルプスティック(コンパクトロッド)の登場です。


ちなみに私は防波堤からイカが釣れた経験など一度もなく、エギにイカが抱きついてくるなんて都市伝説だと思っている節があり、「釣れる気がしねー!」といいながら雑に竿をしゃくっていたのだが、上げた竿先にズシっとした重みが乗ってきた。さすが佐渡、どうやらイカがエギで釣れるというのは都市伝説ではなかったようだ。いや、佐渡が都市じゃなくて田舎だっていう話ではないですよ。

糸が緩まないように注意しながら巻きあげてみると、ちょっと小ぶりではあるけれど、立派なアオリイカが掛かっていた。すごいぞ、佐渡島。真っ昼間の防波堤で、ちょっとエギを投げただけでイカが釣れてしまった。これはさっさと移住手続きをしなくては。いやもう少し考えさせて。


Imgp0712 幼女から羨望のまなざしが嬉しいぜ。


まあこの後は結局一匹も釣れなかったのだが、とにかくイカが釣れたのだから、タコだってきっと釣れるはず。港の料理屋での昼食を挟んで(刺身定食を食べたのだが、唐揚げ定食がうまそうだった)、もう獲れたも同然のタコとりに挑もうか。


T411 あの一匹は、やっぱりまぐれだったみたい


ちなみに海野君は、イカ釣りをさっさと諦めて、我々の夕飯のためにと海に潜ってイシダイを突いてきてくれた。なかなか男前である。そして翌日、刺身でおいしくいただきましたと伝えたら、「普段ろくなもん食べてないんですね」といわれたけど。海野君ったらツンデレなのかしら。



 地元の釣具屋で専用の道具を探す

海野君はイカ釣りが今日はじめてなくらいなので、当然タコゆすり漁も初体験。師匠である中学生はそのうち戻ってきてくれるらしいのだが、それまでは自力でタコを狙うこととなる。ということで、まずは地元の釣具屋へと移動。こういう地方で愛されている漁というのは、道具や情報を揃えていく段階がまず楽しいのだ。


Imgp0746 タコヤマさんの子供たちと釣り具屋へ移動。


Imgp0747 サービスショット(だれに?)。


Imgp0753 味わい深い釣具屋さん。


佐渡の釣具屋さんだったらタコゆすり漁の道具がどこでも売っているかと思ったら、一軒目は残念ながら空振り。タコゆすり漁は佐渡でもメジャーな遊びではないのかもしれない。それでも二件目に入った歴史を感じさせてくれる釣具屋さんには、ちゃんと道具が一式揃っていた。

ここで仕入れなくてはいけないのが、タコを引っ掛けるための「タコカギ」、あるいは「ガザ」と呼ばれる道具だ。海野君は「タコをさするやつ」といっていた。


Imgp0757 うん、味わい深い。


タコを引っ掛ける道具、実物がどんなものなのか初めて知ったのだが、エギのお尻についている針のように、放射状に広がった針が手前に向けて曲げられている。なるほど、銛のように刺して使うのではなく、あくまで引っ掛けてタコを寄せるものらしい。これを適当な長さの竹竿に付ければいい訳だな。ちなみに竹竿にタコカギが付いた状態の便利な道具は売っていない。ドゥーイット、ユアセルフ。

タコカギは大小サイズがあるのだが、「どうせ大きいのはいないから…」と海野君がいうので、小サイズを3つばかり購入。海野君、やっぱりツンデレ。


Imgp0760 これでタコを引っ掛けるらしい。


タコを誘いだすために竿先に付ける疑似餌に関しては、佐渡の伝統に則った流儀だと、紅白の布切れを使ってエビやカニのマネをする訳だが、ここはズルをしてタコ釣り用のカニ型ワーム(でいいのかな)も一つ購入。伝統と最先端技術の融合なのである。

今考えると、サンマの切り身とか本物のカニとかを使うのがいい気もする。これはまあ来年の課題かな(来年も行く気だ)。


Imgp0752 やっぱりタコ釣りにはこのカニかなと。



 地獄みたいな場所でのタコ獲り

海野さんに連れられてやってきたのは、タコよりも赤鬼や魑魅魍魎が似合いそうな、まあまあ地獄っぽい海岸だ。タコは岩場の浅瀬に隠れているそうなので、素人目にもなかなか良さそうなポイントに思える。


Imgp0785 佐渡では悪いことをすると、ここで正座をさせられます(うそ)。


Imgp0798 これが私のタコゆすり漁セット。もちろん縛るのに使ったのはタコ糸だ!


T26 タコヤマさんは伝統に則り、布切れでチャレンジ。布がエビやイカよりもタコっぽいぞ。


で、ここからどうやればいいんだろうと迷っていたところで、師匠の中学生が自転車を飛ばして颯爽と登場。初対面の大人に囲まれて、思いっきり照れながらもタコの捕まえ方を教えてくれた。

サスサスサス。

擬音にするとこんな感じ。なるほど、「さする」だ。要するにタコがいそうな場所を擬似餌の付いた棒で突っつけばいいらしい。で、タコがいれば、それをエサだと思って抱きついてくるのが見えるので、そしたらもう一方のタコカギが付いた竹竿で引っ掛けると。ガッテンガッテン。普通の仕掛けは疑似餌に針が付いているものだが、もう一本の竿に針が付いているというのがタコゆすり漁の特徴かな。


Imgp0814 サスサスサス。




 生き物がいない海

さあ道具も揃ったし、漁の仕方もなんとなくわかった。あとはタコを騙してこの疑似餌に抱きつかせるだけなのだが、なんだかこの海には生き物の気配が感じられない。ここは湾の一番奥まった場所なのだが、潮がぜんぜん動いておらず、タコはおろか魚やカニもほとんどいない。たまにいるのはウミウシくらいか。一緒に来ているタコとりにそれほど興味はないであろう同行者達がとても暇そうで、なんだか大変申し訳ない。

タコヤマさんの子供が道具を貸してというのを、まず俺が一匹獲ってからねと大人げなく無視してタコ獲りを続けるも、これが一向に釣果なし。上げ潮が効いている時ならここもいい場所なのだろうけれど、ちょっとこの日のこの時間では厳しいかな。そして全体的に水深が深くて、この竹竿の長さでは狙いたいポイントが探りにくい。

うーん、どうやらここで狙っても打率は低そうだ。野球で言ったら下位打線。タコだけに九番(吸盤)ということで。


Imgp0817 タコやーい。出ておいで―。


Imgp0821 すぐ深くなっているので、なかなか狙えるポイントが少ない。


こりゃあかん。師匠達は、「海野君と一緒にいくと、ろくに釣れたことがないからなー」といって、さっさとどこかへ移動してしまった。ははは。そんな師匠と海野君の関係が、かなりうらやましかったりする。俺も中学生の師匠が欲しいぞ。

ということで、タコとりの本番は夕方以降というのはわかっているのだが、ここで粘っても埒があかなそうだったので、本日はこれにて終了。ほら、温泉にも入りたいし、明日また場所を変えて狙ってみましょうかという話になった。

まさかの二日連続タコ獲りである。同行者の方、本当にごめんなさいね。


T426 はい、撤収。


Imgp0834 明日こそはと思いつつ、ついスーパーでタコを買ってしまった。


ということで、次回に続きます。

⇒後編はこちら


 「私的標本 捕まえて食べる話」という本を作りました

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Hon320450 よろしければ一冊どうぞ!



文・写真:玉置豊

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